フォルテピアノ奏者 丹野めぐみ BLOG。東京芸術大学音楽学部楽理科卒業後、オランダ初めヨーロッパ各地にて研鑽を積み、同地にて活躍。現在オランダでもっとも権威ある「De Nederlandse Opera」のメンバーとして参加、また「Amsterdam Barok Opera」にて活動の場を広げるとともに、ヨーロッパを中心に、室内楽とドイツリートの分野で精力的な活動を行なっている。

尾木ママにパワーをもらう!

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 今日はたまたま夜にテレビをみていたら、懐かしいオランダの景色とともに、尾木ママの愉快な、そしてとてもためになるオランダ教育のお話に出会いました!そしてこの前の滞在で撮った写真やら、10年間で学んだこと、触れたことなどを思い起こし、なんだか沸々とパワーが湧いてきたのです。最近はすこしスタミナ切れとなっていたのですが、あのオランダの時に感じた自由な雰囲気、そして人と人とが触れ合う時、「その人がなにを持っているか」ではなく、「その人が誰であるか」を尊重する国に実際に身を置いて生活できたことは、本当に貴重な、自分の原点であるような気がします。そもそも海外に留学されるお友達を見回しても、皆さん自分の考え方に合う国を選んでいるかのような気もするので、私も何かに導かれて行き着いたのがオランダだったのでしょう。(ドイツが好きで、ドイツ語をやっていたのですが、なぜだか縁がなかったみたい)一番グッとくるのは、何もかも忘れて、風車がびゅんびゅん回っちゃうくらいの風に乗って自転車をこぐ時。至福の時間でした。

 3月14日復興支援第二回目のコンサートのあとは、バテにバテ、それでも西へ東へ移動をしていろいろな方にお会いすることができました。奈良でのコンサートも秋に実現しそうです!第三回目の復興支援コンサートは5月13日日曜日となり、「オールモーツァルト」で臨みます。久々のワルター・コピーへの感触がどんな感じなのか自分でも楽しみでもあり、恋しくもあります。(最近はずっと1820年のピアノにお世話になっていたので)

 また6月1日は二年ぶりに三浦英治さんとドイツ・リートの演奏会を近江楽堂で行います!プログラムも決まり、かっこいい曲もあり、お馴染みの曲もあり、人生の深さを物語る曲もあり、シューベルトの深さを堪能中です。

大学別ピアノ箱根駅伝!?

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 Party after the competition_R.jpgNature at Cornell_R.jpgSage Chapel stage_R.jpg  

  はてさて、今日はちょっとコンクール再考。

  まずは宣伝からです!そこのピアノをお客さんの前で弾きたくってうずうずしている方々!朗報です!よ!「第一回 全日本大学ピアノ演奏チームコンテスト」なるものが、四月2日に行われます!まだ若干の空きがあるようです!詳しくはこちら→ご覧くださいませ!http://upcc.web.fc2.com/ 

  私自身、数々のコンクール、オーディションなるものを小さい頃から受けてきました。最近挑戦したのがアメリカの「ヴェストフィールド・フォルテピアノ・コンペティション」でした。(2011)これは、アメリカの巨匠マルコム・ビルソン氏が旗揚げし、毎年違う鍵盤楽器(今年はチェンバロ)で、全世界の若手鍵盤奏者に機会を与えるという趣旨のものでした。審査員もそうそうたる顔ぶれ。業界では権威の、ハーヴァード大、ロバート・レヴィン氏、イギリスの名指揮者クリストファー・ホグウッド氏等々、いらっしゃるだけでドキドキの方々でした。その審査員が、まあ、5メートル圏内に、こちらをジーッと30分間見つめてくるわけだから、これは大変です。

  私自身は、最初から2番目!という幸運?に恵まれ、ロシア人の若手エリート(毎回コンクールでお会いしますね)の次にあたり、朝の10時から弾くということになりました。豪華絢爛の教会のなかで、彼の演奏の最後のほうを耳にしながら、心をしばし落ち着けていました。いざ自分の名前が呼ばれ、つかつかといつもどおり歩いていったのですが、まあ、その道のりの遠いこと。でも不思議と、自分のやれることだけをやる!という覚悟がしっかりありました。カール・フィリップ・エマーニュエル・バッハの「ファンタジー」から弾き始め、不思議と会場全体が、「あ、聴いてくれているな」という安心感を感じることができたんです。リハーサルの時は、この楽器ではうまく鳴らせないぞとか、いろいろ心配してへこんだりもしたのだけど、あの時は肝が据わっていました。楽器をワルターのモデルから、イギリス式ピアノ、「クレメンティ」(5オクターブ半)←クリス・マエネ氏製作のピアノに変えて、今度はデュセック。これも、ハーグで初めてリサイタルをした時のプログラムでした。コロコロと難しくて、速くなりがちなパッセージをできるだけ丁寧に弾こうと思いました。なぜならホールが大き過ぎて、教会なので響きもありすぎだし、とにかく、一音一音丁寧に届くように。でもあっという間に終わっちゃった、という感じです。何人かの見知らない人たちや、友人らに、温かい声をかけていただき、ひょっとして悪くなかったかな?!と自分の実感を信じることができた、ほっとしたような、でももう精神的にも肉体的にも限界で、すぐ部屋にもどり横になった次第です。笑

  幸いに次のラウンドへ、そして朝の今度は9時代に、自分がトップバッターで40分弾くという、運命のめぐり合わせになりました。その日の朝方、なぜだか、ベートーヴェンの手紙やら、彼に関するものを読み漁っていて、そうしたら涙がぼろぼろ出てきて、(感動したのだか、緊張が解けたのだか、わからないです笑)妙に落ち着き払ってしまった気持ちになりました。何事にも動じないというより、もうその動じるパワーがないといったかんじ?いつもならあんなに緊張するのに、ぜーんぜん緊張しないまま淡々と、(あんまり淡々と弾くほうではないのに)弾きました。手はすらすら勝手に動いていくのに、自分の意識はもう山の中の湖みたいに微動だにしない。あんまり今までにない感覚でした。あとで考えると、もうその時までに使い果たしていたのかな?で、そういう状況で学んだのは、演奏って、(ここから本題です!)「常に前向き」であること、いやむしろ「上向き」であること。時間という限られた空間をどんどん前へ前へ、それは悲しいときでも明るいときでもとにかく、力強く先へ進んでいくこと。その根源的なパワーが、絶対必要で、それは緊張(良い感じの緊張)をすると、脳に刺激がいって、自ずといつもなら出ているのだろうなと。そして審査員のマルコム・ビルソン氏から言われたのは、「今はなんのための演奏なのか、レコーディングなのか、コンクールなのか、コンチェルトのソリストなのか、小さい会場なのか、大きな会場なのか、そういうことを的確に判断した上での音作り、音の飛ばし方をもっと勉強しなさい」と言われました。なるほど、私は私の親密な関係をシューベルトやベートーヴェンには向けていたけど、そのときの会場には向けられていなかったのかもな、と感じました。常に自分の音に自分の魂が乗っかっていて、それが言葉になって、しっかり相手に届くこと、そういうことを目標にしてみようと思ったわけであります。

  それから、もっとコワイナーと思ったのは、お客さんです。最初のラウンドもセミファイナルも、このコンクールは他のコンクールより演奏時間が長いために、だいたい5分を過ぎると、観客に変化がおきます。ちゃんと奏者自身が集中していて、自分自身が楽しめていれば、お客さんもしっかりついてきてくれます。その一方お客さんがパンフレットをみたり動き出したりして。。結構正直な反応でした。だからこそ、「演奏」の場では、自分だけの演奏にならず、相手にちゃんと言いたいことをつないでいる演奏であること、それには、「いいたいこと」がちゃんと説得力があって、なおシンプルに相手に届くものであること、そんなことを改めて考えたのであります。

  だから、やっぱり若いうちにいろいろなコンクールにいっておいてよかったなと、今振り返ると思うのです。そして、もうひとつ、コンクールに受けに来る同い年くらいの奏者たちとの意見交換、普段どうやって練習しているか、どんな演奏活動しているか、もっと大事なのは、なにを考えて音楽と対峙しているか、そういうことを腹を割って話せる機会でもあるということです。これが「勝ち」だけに価値をおいて受けに来る人は、自分が次に進まなければ帰ってしまったり、仲間の演奏を聴かなかったり、変に他の受験者を意識したり、なんか力んでいたり、でもそういう感じは、練習室のブッキング(取り合い?の時点で人間性表れるので、大丈夫。もっともっと大事なことがコンクールにはいっぱい詰まっているのです!なので、私は結果がどうであっても今までの全てコンクールそして、そこでの一期一会に本当に感謝しています!さあみなさんもいざ出陣!してくださいね!

   Opera Team_R.jpgOpera Mappel_R.jpgMaastricht_R.jpgOpera in DH_R.jpg

 はてさて、随分とお休みしてしまいました。やはりアナログの私、この世の速さについていくのがとても難しい今日この頃。。毎日書いていらっしゃる方々!尊敬いたします!凄い!

 一ヶ月ヨーロッパ滞在から戻ったばかりですが、時はあっという間に過ぎ、復興支援コンサート第二回目が3月14日に行われます。目白明日館という雰囲気のある空間で、192歳のピアノさんとといっしょにロシアを旅します。締めくくりはベートーヴェンの後期の傑作「ピアノ・ソナタ作品110」です。これまた弾けば弾くほど、なんと深遠な、壮大な曲なんでしょうと、毎日驚きの連続です。本番まで少しでもベートーヴェンの傍らに寄り添うことができたら。。またとない幸せです。

 帰国早々、昨年イタリア料理やさんで知り合って私のコンサートに来てくださるNさんと久々にお顔をみてお話することができました。バリバリのビジネスマンでいらっしゃるのに、音楽にも本当にお詳しく、歌手としても活動なさっている多彩な方です!そして私のコンサートの感想もバリバリかいてくださっています。コンサート後たくさんの方にいろいろ言っていただけるのは、やはりとても嬉しいです。どんなことでも、反応があるのは嬉しいです。昨年12月21日のコンサートの記事はこちら→ http://phxs.blogspot.com/2011/12/blog-post_22.html

  それでお話を続けていると、「生まれ変わったら藝大の楽理科に入りたいんですよ!」っておっしゃるので、思わずいただいていたランチを噴出しちゃいそうでした。だって、「それ何するところなんですか?」って質問のほうが多いのに、楽しそうに「マニアックっていいですよね!」っておっしゃるので笑。。確かに、同級生、みんなとっても面白かったです。みんな音楽業界の第一線で活動をしていて、この前のブザンソンで優勝したKくんのように指揮者になったり、音楽出版社で働いていたり、地元に帰って音楽活動したり、大学の先生になったり。。そういえば昨年ひょこっとウイーンへ行った時、Kくんにお会いできましたが、ぜーんぜん変わっていなかった。話し方も、考え方も。信念をもってぶれずに生きてきたってことの積み重ねが、今回の優勝につながったのだなって、改めて感じました。自由な雰囲気の中で、やりたい道を四年間かけてじっくり検討しながら、音楽のこと多岐にわたって勉強できた楽理科、確かにとっても楽しかったです!私もそこでフォルテピアノに出会わなければ、こんなふうに生きていなかったから!でもそれは民族音楽にハマッタ時期があったからこその出会いだっったわけで。。

 なんだかつらつら書いてしまいましたが、昨年くらいから、音楽をもっといろいろな角度から眺められるようになってきたことで、自分のあんまり考えていなかったレパートリーに挑戦する気も出てきて、ワクワクしています。復興支援コンサートまでもう一踏ん張りしてみます!

 写真は前回のオペラでの舞台や稽古場のものです。たくさんの人に支えられて、とっても充実しました。かなり寒かったけど、そういうときこそ、人の優しさが身に沁みました!

 

 

復興支援コンサート!

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 またまたご無沙汰してしまいました。今日はアップルストアからカメラに接続するアクセサリーかって、気分もUPでやっとこれでiパッドからブログに簡単に写真載せられるなと期待したのもつかの間。。きかいおんちだから、だめでした(笑)またお勉強し直します!

 12月21日水曜日午後7時より、池袋明日館にて久々にソロコンサートをします!音楽家である私でもなんとかお役に立ちたい!と思い、復興支援コンサート始めます!これはシリーズとして定着していけるよう、がんばります!詳しいことは近日中サイトにアップします。十年ほどまえから温めてきた中国人作曲家の作品が、1820年の当時のピアノ(オリジナル楽器弾かせていただきます!)でどんな音色になるんだろう!今からワクワクです。

 ここ最近はそれぞれのビジネスで第一線の方々にたくさんお目にかかることができ、そして私に言われることはただひとつ。「自分のことは自分で切り開け!」という、当たり前でいて、なかなか難しい。。でも!それはひとえに自分が「音楽家」という職業をもっと柔軟に捉える事ができるようになればなんてことないのかも!ということにも気づき、自分のもっとも苦手な「ビジネス面」、先へとしっかりつながる企画や計画をしっかり立てようと思ったのでした!

 来年は6月1日近江楽堂、それから9月7日東京オペラシティと、どんどんつなげていきます!今年はそういう意味でも内面の充実やお勉強、それから今後のことをじっくり考えるという年になりましたが、12月21日はちゃんと締めくくるためにも、今はコツコツ頑張ります!

オランダの国際古楽祭

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  After Utrecht 2011 Aug_R.jpgWith Josetxu and Harusan 2011_R.jpgWith Tulia 2011_R.jpg 

 今日は少し~ずつ時間を遡ってみたいと思います!今日は秋晴れ!爽やかでやる気バッチリ!

 8月の末に連弾の「テンポ・ルバート」で、ユトレヒト(オランダ)の古楽音楽祭にご招待いただきました。今まではフリンジ・シリーズに6回出させていただきましたが、今回は晴れの舞台メイン・プログラムにて演奏することが出来て、感無量でした!これも長い間にアントニオ氏とあーだこーだ模索して、頑張ってきたことの証だと思います。たくさんのお客様に囲まれて、また昨年度のツアーの初日だった場所にもう一度戻ってこられたことの重みを感じながら、お互いに良い演奏をできたんじゃないかと思います。

 また今回は、オランダ滞在が短かったのにもかかわらず、今まではあんまり気にしたことがなかったのですが、この音楽祭で弾くと、他の公演もすべて顔パス?(バッチみたいなのを胸につけます)で入ることができるという、粋な取り計らいをしっかり堪能して参りました。ハーグでの学友や同僚がそれぞれの想いで演奏している姿、また町全体が朝から晩まで音楽一色で、みんなワクワクしていて、そして一緒に感動を共有できてすばらしい空間!ああ日本でもこういうことができれば素敵なのにと考えてしまいました。

 写真はコンサート後の食事のときにとったもので、アントニオ氏とフレンズ、それから、八月のアメリカのフォルテピアノコンクールで激戦を見事に勝ち抜いた、アンソニー・ロマニューク氏。(コンクールのことはまた後日書きます)

 それから、懐かしいチェロのホセッチュ氏(2009年に二度東京で共演)、そしてアメリカでたくさんお世話になった学友のTulia氏。素敵な会場でのコンサート。フンメルのソナタを熱演していてかっこよかった!

現代音楽の饗宴

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 先日9日、先輩と呼ぶには恐れ多いのですが、飯野明日香さんの演奏会に行って参りました!いや、すごかった。。耳に刺激的なプログラム。そして、初めてナマのモダン・ピアノでの演奏を聴かせていただき、明日香さんの音楽に向けられる情熱的なまなざしと、舞台の大輪が、さっとおじぎまもなく、ささっと音楽に入っていく集中力の密度の濃さ。特に私が好きだったのはジョン・ケージの「かくて大地はふたたび」(プリペアド・ピアノのための)(1942)と一柳慧先生の「限りなき湧水」(1990)、ヘンリー・カウエルの「エオリアン・ハープ」(1923)それから、ジョージ・クラムの「マクロコスモス第二巻」(1973)より、「朝の音楽」「双子の太陽」でした。

 このプリペアド・ピアノ、おそらく私はナマできいたりみたりしたのは初めてで、ピアノの弦のあいだにねじやゴム、木などを挟み込んで通常のピアノとは違った響きを得るために発案されたものですが、いやー斬新ですね。ピアノというものがまったく別のイキモノになり、従来の考え方、ものの見方そのものを覆されます。

 こういう音楽ってやっぱりあらためてナマで聴くのがいいです!やっぱり演奏者が刻々と音楽をすることに引きこまれていって、ある意味、プログラムごとに変身!していくというか、そういうのまじかでみるのは、いつだってワクワクします。またそういう活動を通して、日本の聴衆の価値観や聴き方を変えていくというか、そういうビッグなことに絶え間なく挑戦されている明日香さんに心から尊敬いたします。やっぱり動かなければなにも始まらない。改めてそういう気持ちにさせられました!

 このような活動を通して、従来のいわゆるクラシック音楽への見方っていうのも変わってくるのだと想像します。もっと楽譜を柔らかく捉えられるのかな?なんて。。だから、明日香さんのフォルテピアノや、ドビュッシーなんかもききたいなって思っています。とにかくすばらしい演奏会でした!!

 私は、すこし自分を見つめる時間を過ごしていますが、(今年はあまりにも移動が多かったので、とてもしんどいです)年末に、一本演奏会ができないかなと思案中です!

 

Tempo Rubato

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     Meg Practicing at Finchcocks_R.jpg 

Clementi Award Summer Concert_R.jpg 

 

 

 

 

Finchcocks musical museum_R.jpg

 

 

 

 

  はてさて、またまた時間があいてしまいました。。が、実はちょっとずつ前に進んでいる感じです。三月は、作曲家クレメンティの子孫、クリストファー・クレメンティさんから「クレメンティ・アワード2011」を頂きました(イギリスにて)。そしてその関連で、7月にはまたフィンチコックス(イギリス・ケント市)でコンサートをさせていただき、たくさんのお客さんに囲まれて、幸せでした。基本的にフィンチコックスの周りはなにもなく、ひたすら草原なので、缶詰状態になるのですが、それがまた音楽に集中できていいかな。いろいろな時代の楽器をいっぺんに触れることは滅多にないので、貴重な経験を積ませていただきました。(真ん中は特別ゲストのソプラノ歌手アレクサンドラさん)

 また四月はハーグの市立図書館で初のモダンピアノでの演奏会もしました。身体をさらにうんと使って、しっかり鳴らそうとがんばってたので、アントニオ氏にニコニコされてしまったけど、本番は思ったよりしっかり弾けた感じです。フォルテピアノより、ジブンの居場所が広いために、精神的に楽だったかな。フォルテピアノは本当に二人ならぶと狭いので、その分一体感はありますが、フィジカルな面では要工夫です。相手の下から音をとったり上からとったり、音楽のジェスチャーをそのままフィジカルにも取り入れたり!

 そして!念願のユトレヒト国際古楽音楽祭、メインプログラム!今週の土曜日27日に行われます。詳しくはwww.oudemuziek.nl/ の八月27日のところをご覧ください!頑張ってきます!!

 

 

 

読書の意義

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   Rehearsal at Peniche_R.jpgPeniche Atelier_R.jpgCafe Deux Margots_R.jpg 

 

 最近がんばって、本とか新聞とか読むようにしてみてます。それはそれで時間は取るし、目は疲れるしなんだけど、練習をしている際とか、お風呂に入っているときとか、ふと、「ああそうか。こういうことか」と納得することもあり、昔から納得しないとピアノにも立ち向かえない性分ゆえ、ある程度の見当をつけて(毎日のターゲットともいうべきか)練習に励むと心なしかいいような気がしています。

 昨日はイケメンサッカー選手がNHKにでていて、やっぱりなとおもっていたけど、やはり彼は本が好きということがわかり納得。話し方や人柄からにじみ出る品性は、そのプレーからもキャプテンに相応しく、好感がもてますね。どんな本でも読むし、本から学ぶのが好き!とおっしゃっていました。世界に通じる人間特有の目をもってらして、素敵。

 最近した、マッタリ系の読書は、2月にずっとパリでのオペラ・リハーサルの時、キャストも舞台さんも全員フランス人で、ほんのちょこっとしか言葉を理解できない私は結構ひとりでちょこちょこ歩いたり。。その中でも渋谷にもありますが「カフェ・ドゥ・マゴ」の本店で、じっくりと大好きなよしもとばななさんの「サウスポイント」を読めたのは至福の時でした。時をおいて、一冊丸ごともう一回読むというのは、また前回とは違った感じ方もできて、自分の人生も周りの方の人生も、どんどん流れていっているなという不思議な感覚になります。

 パリでの仕事先は、実は船!で、これはこれで面白い体験でした。毎日運河に浮ぶ船に乗り込んで、フランス人のやりとりを、わからないながら、がんばって追いかけてました。私の仕事は「歌のシェフ」(フランスではこう呼ぶらしい)、俗に言う「コレペティ」さんですが、これはやはりテンポとか、場面転換、歌詞の抑揚や内容など、自分が奏でる一音一音が歌い手さんの心をつかんで、表現してもらえるように刺激していかなくっちゃ!とおもってやるわけだから、集中力もいるし、大変やりがいのある仕事でした。本番は場所を移して、フォンテーヌブローのお城のヨコにある劇場でしたが、歴史ある素敵な劇場での満員御礼で、感謝をして弾くことができました。ああいう大勢のお客様の前で、聴こえるか聴こえないかのピアニッシモを弾くのって、すごく快感!

 

魂の音

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昨日は十五年ぶりくらいに大好きな音楽家、Evelyn Glennieの音楽会に行ってまいりました。最初の音から最後まで途切れる事のない強い思いが、極限の集中力をもって表現されていて圧巻。身体の軸を使って、大地からも天空からもパワーを頂いてどんな音も楽器の一番いい音に命中するあの心地よさ。幼い私には、カッコイイ女性(女の子)として、メアリーポピンズ、長くつしたのピッピ、そして目の前にリアリティをもって登場したのがこのエヴェリン・グレニー。数年たって、ああ、自分のココロのなかで彼女の生き方、音楽への取り組み方が支えになってたんだなと、感じました。自分の身体を完全に楽器として振動させることで、目の前の楽器、共演者、会場と一体化するのだと思います。彼女がピアノを弾いたとき、その低音の響きの良さ、左右での音色があんなに豊かに薫るので、いろんなことに気づくことが出来ました。

未来をのせて

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長い間の静寂、大変失礼いたしました。半年という間に掛け替えのない人たちとの出会いと別れがあり、また自分の内面を鑑みるためにも必要な時を経て、少しずつ進んでいます。 今日はアスリートの魂というドキュメントを観て、スポーツや音楽という、きてくださる方を楽しませる職業は、こういう時こそ希望の光にならなければいけないと痛感しました。なぜ自分たちが今生き残っているのだろうというセンシティブな問いに、スポーツも音楽もどこまでも真摯に、生かされていることに感謝しながら立ち向かっていかなければならないと思います。 私が音楽家としてできること、それは歴史の上になりたっているクラシック音楽を生命力をもって奏でていくこと。そこに作曲者の気持ちや時代の想いをできるだけ汲んで、その音楽がこれからもずっと人間の傍に強く存在し、聴くひとの気持ちに寄り添うようなものであること。ココロのなかにちゃんととどまって、未来にも力強く立ち向かっていけるような音によるメッセージを発信していけたらと思います。日本では秋冬あたりから自分なりにまとめてきたものを発表できるよう、今着実に構想しております! しばらくはオランダ、イギリス、アメリカが続きます。音楽とともにある人生に感謝しながら、自分なりにこれからもジタバタしながらやっていきますので、末長く温かくご支援頂ければ幸いです。